おっさんの教科書

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

藤原和博氏の『35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画』を読んで、

おっさんはこれからいかに生きるべきかを少し真剣に考えて見ました。

 

藤原和博氏のプロフィールは以下。

1955年生れ。1978年東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。1993年からロンドン大学ビジネススクール客員研究員。1996年より年俸契約の客員社員「フェロー」制度を人事部とともに創出、自らその第1号に。20034月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の民間人校長として就任。

YouTubeでもこのあたりの動画は人気かつ有用ですね。

藤原和博氏が教える「100万分の1の人材」になるために今すべきこととは?

 

 

 

Twitterでも積極的に情報発信されています。

 

 

この本『35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画』を読んで印象的だったのは以下の3点。

 

・積極的に主流を外れていくことが大事。

・極端は自滅する。

・環境こそ育てるべきもの。

 

一つずつ見て行きましょう。

 

①主流は残りカスだらけになってしまった−主流を外れることの重要性−

 

仕事に打ち込める可能性のある3000時間のうち3分の1の1000時間を本業に投資し、残りの2000時間を戦略的に別のことに投資する。(中略)「みんな一緒」から「それぞれ一人一人」の社会になっていく変化の時代には、孤立することを怖がってはいけない。「いい子であること」の呪縛から逃れるのだ。

この「いい子」というのは昔に言われた「いい大学・いい会社・いい人生」のレールに乗った成功ストーリーと親和性のある価値観ですよね。

マスコミに踊らされた無理矢理の自己啓発や、自己犠牲や、家族サービスではなく、喜んで「未来の自分のために投資する」のである。結果的にはその方が、自分自身だけでなく、家族を含むコミュニティという資産を豊かにする。

大マスコミや有名人が言うところの王道はもうジリ貧でしかなくなり、がっつりコミットしてもリターンが得られないようになってしまっています。これは私自身も実感していますが、旧態依然の業界や産業と関わるとしきたりや根回しが多すぎて、全く労に見合わないです。あえて確信犯的に突っ込むのはアリかもしれないけれど、今時は本業・副業・友人・家族・その他コミュニティという風にコミットを分散させておく方がリターンの期待値も高くなっているのが、個人的な感覚値でもあります。

参考:サヨナラ、昭和の幸せモデル

 

②極論がもてはやされる時代だからこそ、バランス感覚を維持する。-極論は自滅する−

バランス感覚が悪い人は、人付き合いが苦手です。友人とはベタベタなのに、そうでない人には全くと言っていいほど寄り付かない人がいます。人間関係に「0」か「1」しか求めないような人。同種の友人とだけ仲良くするより、適度に距離感のある100人と付き合ったほうがいい。その意味では、学校は絶好の訓練の場です。

仕事で商品開発やマーケティングをやっていると特に思うのは、自分の脳内に多様な人間のサンプルを持っていることが重要だということです。生まれも育ちも東京の世田谷区で地方のマイルドヤンキーと接したことがない人がミニバンのマーケティングをやるのはなかなかハードです。田舎出身で中学校の友人のFacebookをチラ見しながら、「もう子供が2人もいるのかぁ」と思いながら調査企画を眺めている方が現実的なアイデアが浮かんだりするわけです。

集中力は勉強だけでも身につきますが、バランス力は、遊びの中で身につくことが多い。私が「遊びも一生懸命に」と提唱しているのはそのためです。この集中力とバランス感覚さえ持っていれば、将来何に興味が向いたとしても自分のものにできる。10代で集中力とバランス力を獲得することによって、あらゆることを学ぶ基礎ができたことになります。

SNSインフルエンサーが猛威を振るう現代社会では、一見、極論を言えることが認知および人気獲得の手っ取り早い手段に思えますし、実際その通りの一面もあります。が、長期的に他者と関係を継続させたり、信用を得たりするためには、極論ばかりではボロが出ます。バランス感覚を持ちながら全方位的に配慮した上で自分のポジションをとっていくことが長い目で見れば適切であることは、ある程度経験を積めばわかると思います。

 

③環境づくりにこそ、細心の注意を払う。−環境はつくれる!−

持てる武器は個性的なほうがよいのですが、気をつけて欲しいのは、「個性は自分の中にしかない」と思い込まないことです。勝間和代さんが訳した話題の書『天才! 成功する人々の法則』の中で、著者のマルコム・グラッドウェルは「個性はコミュニティの中にある」と断言しています。なぜ1955年前後にコンピュータ界の天才が多く生まれたのか。マイクロソフトのビル・ゲイツが55年、ポール・アレンが53年、スティーブ・ジョブズが55年、エリックシュミットも55年。共通点はみんな偶然にも「圧倒的に練習量が多くなる環境」があったことです。確かに、自分自身の生まれ育った能力や努力の結果は必要です。しかし、それ以上に周りの環境や出会う人々からの影響を大きく受けながら、私たちは生活しているのです。そういう意味では、関係性をいかに作れるかということが個人のクリエイティビティの一つになってきます。

個人の能力だけでは才能は開花しない。これは私の経験や実感とも一致します。個人の才能とは植物の種子のようなもので、元気に発芽するためには土や日光、雨など「環境」の要素が補完的に必要になってくるのだと思います。ただし人間は植物とは違って自ら主体的に動くことができるので、才能を開花させる環境をゲットしにいったり、時間をかけて向上させていくことも不可能じゃないわけです。個人的には長く生きれば生きるほど、種子としての才能よりも、環境要素が効いてくると思っているので、しっかりと自分好みの環境を整備していくのがこれからの人生計画には必要なんじゃないかと思っています。

 

個人的にまとめると・・・

35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画』を読む前から、これまで主流とされていた人生設計で生きていくと摩耗するだけなんじゃないかというのは考えていましたが、この書籍を読んだことで改めてその考えは的外れではないんだなという思いを強くしました。

質問や相談でよく「自身のキャリアについてどう考えていますか?」と聞かれることが多いのですが、実はそんなにしっかり考えていません(笑)。「面白そうで少数派のポジションにたどり着ければ大丈夫だろう」と直感的に考えて、ドメジャーな選択肢をあえて排除し続けている感じです。おかげで同じ大学の同窓生は周囲にはもういなくなりました。(この「同じ学歴・職歴の人が周りにいない所に行く」ってのは、分かりやすくて簡単な指標だと思いますね。)

 

ということで久しぶりの書評でした。

 

藤原和博さんはマーケティングとマネジメントの感性が非常に優れている方だと思っていて、ロジックで考えると見過ごしがちな成功のポイントをうまく言語化されているので、興味のある方はぜひ一読してみることを進めます。

 

おしまい

by PuANDA

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。