Seiyaさんは、いかにしてフォロワーを爆増させたか

ネクスト・インフルエンサー・ラボの一期生メンバーのSeiyaさん @hosomacho1 が一夜にしてインフルエンサーになりました。

 

このツイートが発端です。現時点で100万回再生を突破しています。すごい!

 

●2019年9月4日PM7時で10766人

      ↓↓

●2019年9月5日AM8時で17988人

      ↓↓

●2019年9月12日PM19時で32637人

完全に抜かれてしまいました(笑)

ここだけ切り取っても驚くべき増加です。

一見すると彼はこの動画によって有名になったようですが、実はこれ以前にいろいろな準備がありました。

ネクスト・インフルエンサー・ラボでは最初は↓こんな課題をやってもらい、それぞれの強みを引き出すことをしています。

 

Seiyaさんには初期2018年11月25日に私から↓こんなアドバイスをしました。

まさにいまこのポジションをSeiyaさんは押さえつつありますね。

私は職業柄マーケティング戦略を考えることが多いんですが、

何よりもポジショニングに時間をかけたほうがいいと思っています。

小手先の広告宣伝やプロモーションは後でいくらでもできます。

「まずどの場所を取るか」ということをきちんと設定しないことで、たくさんの時間とお金をドブに捨ててることに気づくべきです。

その上で技術的な面でもちろん↓こういうアドバイスもしています。

 

半年以上前はフォロワー数百人のアカウントだったのですが、↓徐々にコツを掴んでいく様子が分かりますね。

 

やはりツイッターには試運転の時期が必要なんだと思います。

そうじゃないといきなり大炎上して一夜にして消えてしまうリスクも高まります。

 

ということでSeiyaさんはこれからも楽しみなアカウントです。みなさんもぜひフォローしてみてください。

 

 

 

 

もろもろのノウハウに関しては、Seiyaさんにも購入していただいた

●【ツイートの教科書】フォロワーが爆増するツイートのコツ

にまとまっています。(アカウントのビジョン設定やツイートの発送方法など戦略と技術的な方法論。書き足して行ったら47,000字!!)

 

またアドバイス含めたコンサルティングに関してはネクスト・インフルエンサー・ラボでやっていますので、興味ある方はご相談ください!みんなでやると楽しいですよ(笑)

※3期生の枠がおかげさまで埋まりました。4期生募集は9月中旬を予定しています。予約されるかたはこちらから私にDMをお願いします。

 

 

それでは〜

 

 

 

 

 

 

 

村上春樹と恋愛工学 『女のいない男たち〜独立器官』書評

 

「紳士とは、払った税金と寝た女性について多くを語らない人のことです」

 

ある日、この一文を見かけて検索してみたら、小説の一節だった。
村上春樹の『女のいない男たち』という短編集のなかの『独立器官』という小説だ。

なぜ『独立器官』というタイトルがついているのかと言えば、この小説の後半の「女性についての考察」が由来となっている。
名文なので引用してみる。

 

すべての女性には、噓をつくための特別な独立器官のようなものが生まれつき具わっている、というのが渡会の個人的意見だった。どんな噓をどこでどのようにつくか、それは人によって少しずつ違う。しかしすべての女性はどこかの時点で必ず噓をつくし、それも大事なことで噓をつく。大事でないことでももちろん噓はつくけれど、それはそれとして、いちばん大事なところで噓をつくことをためらわない。そしてそのときほとんどの女性は顔色ひとつ、声音ひとつ変えない。なぜならそれは彼女ではなく、彼女に具わった独立器官が勝手におこなっていることだからだ。だからこそ噓をつくことによって、彼女たちの美しい良心が痛んだり、彼女たちの安らかな眠りが損なわれたりするようなことは──特殊な例外を別にすれば──まず起こらない。

 

恋愛工学を一通り理解している男にとってはすんなり納得の行く説明だ。
『ぼくは愛を証明しようと思う』で大空電気の長谷川玲子が、実は婚約していたことを隠して主人公と二股をかけていた。そしてそれがバレると何食わぬ顔で強引なセクハラだと嘘をついた。
まさにそんな感じ。

 

私の経験と重ね合わせても、どんな女も平気で嘘をつく(あるいは本当のことを言わない)。
そんな女性の本質的な生態を、複数恋愛する独身貴族の視点から描いたのがこの小説。

 

主人公である「僕」は物書きで、渡会医師とはジムで知り合った。彼は52歳になるがこれまで結婚したことはない。
渡会は六本木で、父親から引き継いだ「渡会美容クリニック」を経営している。渡会にとって、同時に二人か三人のガールフレンドを持つのは当たり前のこと。彼のクリニックには優秀な男性秘書がいて、渡会の込み入ったスケジュール(女性関係も含む)を調整してくれている。

 

というのがこの小説の設定だ。
この渡会という医師がなんとも恋愛工学をマスターしてしまったオジサンの姿と重なるのだ。
たとえば、

決して美男とは言えないが、顔立ちはまずまず無難に整っているし(自らが整形手術を受けようと思ったことは一度もない)、クリニックの経営はきわめて順調で、高い年収を得ている。育ちも良く、物腰も上品で、教養もあり、話題も豊富だ。頭髪もまだしっかり残っているし(白髪は少し目立ち始めたが)、あちこちに多少の余分な肉はついてきたものの、熱心にジムに通って若い頃の体形をなんとか維持している。

 

渡会にとっては女性たちと食事を共にし、ワインのグラスを傾け、会話を楽しむこと自体がひとつの純粋な歓びだった。セックスはあくまでその延長線上にある「もうひとつのお楽しみ」に過ぎず、それ自体が究極の目的ではない。(略)…そんなわけで女性たちは自然に渡会に心惹かれ、彼と共にする時間を心置きなく楽しみ、その結果彼を進んで受け入れることになった。これはあくまで僕の個人的見解だが、世の中の多くの女性は(とりわけ魅力的な女性たちは)、セックスにがつがつしている男たちにいい加減食傷しているのだ。

 

セックスに飢えて女性にがつがつしている男ほどモテない。
だからこそ「性的な眼差し」をいったん捨て相手の内面を見ようとしなければいけない。
これなんかはステルスナンパの教義にも通じている。

 

 

 

こうやってモテるようになると、だんだんと女性は離れていかなくなる。
かといって結婚をしてしまうと自由な複数恋愛はやりにくくなるから、うまい具合の距離感の関係を保つ必要がある。

結婚を前提とした男性との交際を求めている女性は、どれほど魅力的な相手であれ、最初から退けるようにしていた。その結果、彼がガールフレンドとして選ぶ相手はおおむね人妻か、あるいは他に「本命」の恋人を持つ女性たちに限られることになった。そういう設定を維持している限り、相手が渡会と結婚したいと切望するような事態はまずもたらされない。もっとわかりやすく言えば、渡会は彼女たちにとって常に気楽な「ナンバー2の恋人」であり、便利な「雨天用ボーイフレンド」であり、あるいはまた手頃な「浮気の相手」だった。そして実を言えばそのような関係こそが、渡会が最も得意とし、最も心地良くなれる女性とのかかわり方だった。

 

しかしそのようにしてめでたく神聖な結婚を遂げた女性たちのおおよそ三分の一は、何年かあとに渡会のところに電話をかけてきた。そして明るい声で「ねえ、渡会さん、よかったらまたどこかに遊びにいかない?」と誘った。そして彼らは再び心地よい、かつあまり神聖とは言いがたい関係を持つようになった。気楽な独身者同士から、独身者と人妻という少し込み入った(それだけにまた喜びの深い)関係に移行したわけだ。

 

この心地よい関係を保つことは実は女性にとっても心地よいため、他に愛する男ができてもまた戻ってくることが多い。

冒頭で述べたように、何人抱いたとかどれだけ稼いでいるという話はしない。プライバシーは墓場まで持っていく。

 

だから何人かの恋人を同時にキープしておくのは、彼にとってはあくまで自然なことであり、とくに不誠実な行為には思えなかった。しかしもちろんそんなことは相手の女性たちには黙っておく。できるだけ噓はつかないようにするが、開示する必要のない情報は開示しないでおくというのが、彼の基本的な姿勢だった。

言わなくていいことは言わない。これは個人として情報戦を戦うときにも非常に有用な考え方だ。

こんなモテ男のお手本のような渡会だが、ある日思いもよらず深い恋に落ちる。

彼が恋に落ちてしまった相手は16歳年下で、結婚していた。5歳の子供が一人いる人妻だった。

ここから始まるまさかの非モテコミットの物語。
私が感じたのは、彼の恵まれた境遇と、独身子無し52歳というタイミングが、非モテコミットという悪魔を呼び寄せてしまったのだと思う。

 

このあたりは実際に読んで確認していただきたいが、スマートな人生に突然起こる思わぬ落とし穴の物語として具体的でかつ有用で面白く読める短編であった。

 

【書評】格差と階級の未来に希望はあるか。

世界全体はどんどんと裕福になっているはずなのに、格差が開いているように感じるのはなぜなのか。

そんな疑問に『格差と階級の未来〜超富裕層と新下流層しかいなくなる世界の生き抜き方〜』は答えてくれる。

●私たちが感じる格差の正体

FACTFULNESSというベストセラー書には格差について明確なデータとともにこのように著述されている。

いまや、世界のほとんどの人は(豊かと貧困の)中間にいる。「西洋諸国」と「その他」の国々、「先進国」と「途上国」、「豊かな国」と「貧しい国」のあいだにあった分断はもはや存在しない

 

グローバルで格差は縮まっており、貧富の差も少なくなっている。
「格差の拡大」は嘘なのだろうか。

一方、「格差と階級の未来」にはこうある。(一部要約)

 

昭和の戦後時代は正直にまじめに働くことが結果として報われるという意味で、幸せな時代でした。報われるからこそ、体調がつらくても毎朝同じ時間に起きて、ラッシュの電車にゆられながら出勤し、終業時刻までまじめに働いたのです。 また 「日本的経営」と言われたように昭和の会社は社員を家族のように守ってくれました。正直で勤勉に過ごしていれば会社は社員を守ってくれる。一方で不正を働き会社に泥を塗った人は、会社から放り出され道を外れて残念な人生を歩む。みな、そう信じて働いてきました。

(中略)

今、21 世紀に入って以降、日本を含む先進国で格差が社会問題になっている一番の論点は、この「正直で勤勉な人たちが報われなくなってきている」という点にあります。 私たちは資本主義の社会に生きているわけですから、ビジネスに成功した者が大儲けすることで経済全体が発展するのは良いことだと教わってきました。問題はその成功が正直で勤勉な人たちの生活を侵食しはじめたことにあります。しかも、大資本によるチェーンストアの拡大やイノベーションによる技術の陳腐化など、その侵食の手段は合法的であり資本主義の原則にものっとっているため、それが社会的に良いことなのか悪いことなのかについては意見が分かれる性格のものなのです。 誰もが「何かが少しおかしい」と思いながら、ルール上は「ここがおかしい」と追及しきれない。それが現代社会の格差の問題です。

 

 

私たち一般ピープルが感じる世間とは、知り合いとその知り合いくらいのコミュニティだ。
「アメリカ人とインド人とジンバブエ人」がないまぜになったグローバルなリアリティ感覚を持ち合わせている人はそうそういない。

つまりは、いくらグローバルで格差が縮小したところで、知人とその知り合いの格差が開くと我々は格差が拡大したと認識してしまうのである。
「アフリカと日本の差は縮まった。めでたしめでたし」なんて思う人よりも「俺は非正規雇用なのに、中澤が起業して大金持ちになった。おかしくないか?!」と思う人が多数だということだ。

そして、この「おかしくないか?!」の背後には、あれだけ刷り込まれた「正直と勤勉」が正当に報われないという苛立ちが作用している。この不公平感こそ、現代(そしてこれから)の大衆が抱く感情のコアになって行く可能性がある。

 

●とはいえ「年収1000万円」を目指すことも微妙

「格差の底辺は嫌だ!俺は年収1000万を目指す!」

なんて目標を掲げる若い人も多いと思う。

いろんなところでチヤホヤされる年収1000万円という指標。
ただこれは気をつけないと最も搾取されるポジションかもしれない。

 

ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正社長が予言した「これからは年収1億円の社員と年収100万円の社員へと二極化す る」という方向へと、資本主義の虚構が動きはじめたのです。(中略)その結果、上昇志向が強く、生き残りに熱心な社員ほど、3年から5年で次の会社へと転職しながらキャリアアップを目指します。会社に翻弄される使い捨ての人材から、自分で自分の人生を切り開けるキャリア価値の高い人材を目指すわけです。 「凄腕で頼られる人間になれば使い捨てにされることはない」 みなさんもそう考えるかもしれません。

この考え方はキャリア戦略としては悪くはないのですが、たぶんそういった生き方を目指している 方々が気づいていない大きな落とし穴があります。「年収1000万円の仕事」というポジションは、よくよく見ると実はかなり体力も心も消耗する仕事で、同時に富の食物連鎖の底辺の労働者よりもきつく搾取されているのです。 (中略)
そのうえで年収1000万円のポジションでは、結果を出せなければ簡単にその座を追われるものです。言い換えるとその恐怖からみな、必死になって利益を稼ごうと死ぬほど働く。それが年収1000万円の世界です。 一見華やかでうらやましい年収1000万円の世界は、意外と消耗し、使い捨てにされる世界でもあるのです。

 

チヤホヤされるポジションほど実は美味しくない。
アイドルとか、スタートアップ社長とか、エリートサラリーマンとか、キラキラしていてチヤホヤされるポジションは、みんなが目指すぶん、替えがアホほどいる。だから、ちょっとでも手を抜くとすぐにライバルに寝首をかかれる。

この事実に対抗するには、たとえば「年収」というわかりやすい指標を捨てることだ。
世の中に流通するわかりやすい指標だけで物事を判断しないこと。
もちろん参考にはすべきだが、自分自身の判断はもっと解像度の高いオリジナルな指標でやるべきだろう。

実際、このあたりは個人差があり、橘玲氏が『幸福の資本論』で提案している
①金融資本②人的資本③社会資本の3軸で調整していくのが、大きく外さない方法であるとは思う。

『幸福の資本論』は何を追わなくていいかを教えてくれる

●富裕層が有利な資本主義は未来永劫つづくのか

この本では「新しい相転移はいつ起こるか」というテーマで、次の社会構造の大きな変化を予期している。

現在のような資本主義セントリック、 富裕層セントリックな時代はいつまで続くのでしょうか。そして世界経済の 次の相転移は、いつ何が引き金となって起きるのでしょうか。 おそらく2035 年ぐらいまで、リーマンショックから数えて25年ほどの期間、それは続くでしょう。 2035年頃に次の引き金を引くのはインターネットとはまた違う技術進化。それは現在の二進法のコンピュータ上で 動く人工知能(AI)とは異なる技術で誕生する「人間を超えるAIが登場するとき」だと私は考えています。

 

資本主義をベースとした社会構造から、AIをベースとした社会構造への変化。
こうなると、資本主義の血液である「お金」以上に、AIを駆動させる元ネタになる「データ」や「生情報」が重要になってくるのかもしれない。

予想でしかないが、人間としては「お金持ち」よりも、「人気持ち」「信頼持ち」「希少体験持ち」の価値が大きくなる可能性がある。

その例としてトークンエコノミーが挙げられている。

トークンエコノミー自体は、うまく仕組みが発展していくと新しい経済を生み出します。たとえばこれまでの経済ではその価値が換金化されていなかったものが、世の中にはたくさんあります。学校のクラスにかわいい女の子やイケメンの男子がいるとして、それはあなたが学校に行くインセンティブになっていたとします。それも実は経済価値なのですが、その価値は測定もされていませんしお金にもなりません。しかし実際の21世紀の経済は、可視化しにくい「いいね」の拡散によって動きます。

2010年代、インフルエンサーという存在が認知され、消費や広告にも大きな存在感を示している。これは一過性のブームではなく、大きな社会構造の転換の予兆だ。

それまではテレビや雑誌といったメディアが影響力を持っていたが、個人が簡単にアカウントやチャンネルを作れるようになった結果、メディアの無限増殖が始まった。一方で、コンテンツやタレントは有限であるから必然的に魅力的なコンテンツをつくれる個人の価値が高まっていく。

ソーシャルメディアの未来は、5G・EC連携・キャッシュレス・グローバル化などと相まって、どんどんと影響力を増していくため、この流れはますます強化されるはずだ。

このトレンドのなかで20世紀型の資本家(富裕層)とは異なった形での「新たな勝ち組」が現れるだろう。

 

この本にある具体的な解決提案は「金融資本をそれまでに貯めよう」というくらいで、新しい生き方提案は具体的になされていない。しかし、この本が提起する問題意識を常に頭の片隅に入れながら、仮説をたて試行錯誤して生きていけば、時代の変化に取り残されることはないと思う。

 

 

おしまい。

 

 

『格差と階級の未来〜超富裕層と新下流層しかいなくなる世界の生き抜き方〜』

パンダのつくりかた by 匿名インスタグラマー

盟友・匿名インスタグラマーさんから受けたインタビュー記事ですが、御本人の承諾も得て、当ブログで期間限定無料公開いたします。

 

===

こんにちは、匿名インスタグラマーです。

お待たせしました。

ステナンの巨匠、PuANDAさんの「幼少期から今に至るまでPuANDAがどのように作られてきたのかインタビュー」の書き起こしが完成しました。

僕個人の感想を伝えると・・・

大げさでもなんでもなく、「命を救われた」という言葉しか出てきません。

本当にPuANDAさんの生き方について知れて良かった。

PuANDAさん自身、この生き方は「誰にも知られない密教的な生き方である」とおっしゃっています。

では、誰に対しての密教なのか?

それは、ストレス耐性が低く、いつも自分のメンタルを守ることを一生懸命にやってきた精神的弱者の人に対してです。

ちなみに僕は、PuANDAさんの話を聞いて、「自分はめっちゃ精神強いと思ってたけど、弱者やったやんけ・・」と気づいた人間です。

いやマジで、30年間生きる戦略ミスってた。

弱者なのに、強者としての戦い方してたんだから、きついわけだわ。

そんなわけで、「自分は弱者だ!」「弱者なのかもしれない・・」という方は、ぜひこのPuANDAさんの密教に触れてみてください。

きっと、あなたが昨日よりも少しだけ強くなるためのヒントが、詰まっているはずです。

それでは始めましょう。

===

匿名インスタグラマー「よろしくお願いします。」

PuANDA「お願いします。」

匿「このインタビューでは、これまでPuANDAさん自身が語ることのなかった時代の話を、お聞きできればと思います。ステルスプレイヤーのPuANDAさんからすると、過去の情報は公にしたくないかもしれませんが・・」

P「個人が特定できる情報でない限りは、すべてお話ししますよ。」

匿「ありがとうございます!まずは幼少期の頃からお話を伺えますか?」

P「幼稚園の頃は・・子供が苦手でしたね。

匿「え、自分も子供なのに・・?」

P「はい、周りの子供達が考えていることがわかりませんでした。はしゃぐし、知らない人とも仲良くなるし、意味がわからないなーと。なんでこんなことで楽しそうにしてるんだろう?と。」

匿「いきなりすごいエピソードですね・・」

P「でも、1人で砂場で遊んでいたりすると、周りから「あいつは変なやつだ」と思われて厄介なことになるじゃないですか?それだと居心地が悪くなってしまうので、うまく彼らと付き合っていました。」

匿「では、純粋に「友達がほしい」とは思ってなかったということですか?」

P「思ってないです、全く。」

匿「おうふ・・」

P「ただ、友達がいないと、「あいつは変わってる。普通じゃない」となり扱いが悪くなる。それは非常に居心地が悪い。ただただ不快。だから、それを防止するために、友達がいたほうがいいなとは思っていました。」

匿「友達を作ることは、居心地を守るための手段だったのですね」

P「とは言え、苦しかったですよ。今となっては処世術は会得していますが・・よくわからないまま、ストレスを受け入れ続けていていました。。幼少期が人生で一番苦しかったと思います。」

匿「なるほど」

P「ところで匿名インスタグラマーさんって、周りのストレスにけっこう敏感ですよね?」

匿「そうですね。そうだと思います。PuANDAさんはストレスに強そうですね。何があっても凹まなさそう。」

P「いや、僕はめちゃくちゃストレス耐性が低いですよ。メンタル弱いです。

匿「え!?そうなんですか?」

P「ストレスが大嫌いです。いつも「ストレスをいかに感じないか?」しか考えていない。」

匿「これは意外ですね。PuANDAさんの一般的なイメージで言えば、むしろ真逆なのですが・・そうではない、と?」

P「はい、僕はメンタルが本当に弱いです。」

匿「え・・じゃぁ、Twitterでクソリプきたら嫌な気持ちになりますか?」

P「嫌ですね。」

匿「マジですか。思ったよりもPuANDAさんを身近に感じてきた・・つまりPuANDAさんは、弱者なのですね?」

P「はい、完全に弱者です。」

 

✔️ここまでの匿スタの所感。PuANDAさんは、ストレスに耐えきれない故に友達を作っていた。こんな風に、弱いメンタルを守るために最適化された生き方を追求した結果、今のPuANDAさんが作られたのではないだろうか・・?

 

◆絶妙なポジションニングを運用し続けた小学生時代◆

匿「小学校の時、クラスではどんな子供でしたか?」

P「みんなの前では目立たず、クラスの一部から「こいつ面白いな?」と思われる感じでした。ムードメーカーではないけど、端っこにいる面白いやつ、というポジショニングです。」

匿「それは、意図的に狙ってやっていたのですか?」

P「ムードメーカーになろうとしても、向いてなくて持続不可能なのはわかっていましたから。かと言って、クラス内で市民権を確保しておかないと、やはりストレスが大きくかかってきます。なので、クラスの端っこにいるおもろいやつ、というポジショニングに落ち着いたのだと思います。」

匿「いじめられたり、嫌な態度をとられちゃいますもんね。」

P「はい、それは本当にストレスなので、最低限の自分の人権を得るための・・言ってみれば生存戦略ですね。」

匿「やはりここでも、人間関係のストレス耐性の低さが出発点となっているわけですね・・。”人気者になりたかった”とは思いませんか?」

P「まったく思いませんでした。今もそうです。注目を浴びた方が、やりやすくなることも確かにあるのですが、余計な人間関係のストレスも増えるので・・・必要最低限でいいと思っていました。」

匿「なるほど」

P「人気者になることの必要性を感じないんですよね。面倒なこと多いし。」

匿「なんて小学生なんですか・・。中学では、どんな感じでしたか?」

P「成績は良かったです。一番でした。でも、とにかく目立ちたくはなかったので、テストが返ってきても点数は友達には絶対見せなかったです。」

匿「徹底していますね・・。ガリ勉タイプですか?」

P「ある程度はしていました。それも別に「褒められたい」という思いではなく、自分の仮説として「こうすれば結果が出るんじゃないか?」という勉強法があって、その仮説が当たっているかどうかの検証がしたくて頑張っていた感じです。」

匿「おお、研究者肌ですね。」

P「誰も気づいてないスイッチ、みたいなのを見つけるとひとりで喜んでる子供だったんですよ。それだけで満足しちゃう。だからテストで高得点取るとか、褒められることには興味がなかった。

匿「今PuANDAさんがやってるtwitterとかナンパと、まったく同じ行動原理ですよね。仮説検証してるだけ。」

P「そうですそうです。だから、フォロワーの増減で心が傷つくとかはないんですよ。仮説検証なので。」

匿「それと同じことを、子供の頃からやっていたんですね。」

P「その通りです。」

匿「その後、高校生活はどうでしたか?」

P「勉強方法の仮説検証が終わって満足しちゃったので、高校ではまったく勉強しなかったです。成績も良くなかったです。」

匿「では代わりに、何に対してその仮説検証の意欲が向いたのでしょうか?運動とか?」

P「普通にサッカー部でしたが、そんながっつりはやってなかったです。なぜかというと、運動って、基本的にはチームスポーツじゃないですか?人が複数関わるプロジェクトの仮説検証って、難しいんですよね。要素が多すぎる。」

匿「なるほど。」

P「メンバーが1人でも変われば、また検証結果が変わるので・・とにかく複雑すぎるんですよね。」

匿「チームプレイゆえに生ずる人間関係の摩擦がストレスになるので、部活にモチベーションが湧かなかった、という側面もあったりしますか?」

P「はい、かなりあると思います。今、匿スタさんの仮説としては、「PuANDAは、ストレス回避→仮説検証 で動いている」と考えられていますよね?それ多分当たっています。僕は、ストレス回避するためのライフスタイルを、仮説検証という方法論で追及しています。」

 

✔️ここまでの匿スタの所感。PuANDAさんを読み解くキーワードは、「仮説検証への欲求」と「ストレス耐性の低さ」のようだ。この2つを意識して、もう少しだけPuANDAさんの生い立ちを聞いてみよう。

 

◆PuANDAが初失恋から学んだこと◆

匿「ところで、PuANDAさんは失恋とかするんですか?」

P「高校時代に大きな失恋をしました。」

匿「詳しくお願いします。」

P「高校一年の冬休み直前、はじめての彼女ができました。向こうから告白してきたんですよね。なのでこちらとしても結構余裕のスタンスで居たわけなのですが・・・数ヶ月後に急に連絡がこなくなったんです。」

匿「心変わりですか?」

P「はい。メールに絵文字もなくなり、徐々に疎遠になり。そこで僕は焦るわけです。「なんでだ!?」と。長いメールを送ったり、電話したり。完全に非モテコミットです笑  まぁ平たく言えば、もう好きじゃなくなった、ということだったのですが。非常に大きなショックを受けました。それが僕の初めての失恋です。」

匿「・・・あの、大変失礼なのですが、それ本当に失恋ですか?」

P「え、どういうことですか?」

匿「そのショックは、「好きだったのに・・!」という感情でしょうか?「仮説が外れた!」という、混乱としてのショックではなく?」

P「あぁ・・確かに好きとかではなかったですね。「意味がわからない!」「理解不能!」というショックだったと思います。」

匿「それは失恋ではないと思います(真顔)」

P「ですよね。」

匿「そこで、何を学習しましたか?」

P「「恋愛は訳が分からんものだ。のめり込むと危険な気がする」と学びました。実際、そこから高校卒業までは恋愛から距離を起きました。」

匿「このままいくとメンタルが折れそうだと思って、いったん距離を置いたメンタルが折れそうだと思って、いったん距離を置いたのですね。」

P「その通りです。」

匿「その後大学に進学したわけですね」

P「大学に入ってからは、特に遊ぶこともなく、真面目に恋愛をするようになりました。彼女は途切れはしなかったので、非モテではなかったのかもしれません。1人の彼女と1年ずつくらいは続いていたと思います。」

匿「浮気などもなく?」

P「浮気はしちゃいけないものだと思っていました。」

匿「なるほど」

P「真面目な青年だったので。周りには遊び人もいましたが、僕はチャラチャラとかは無理だとわかっていました。それこそ、続かない。社会に出てからも、1人の彼女と長く付き合っていました。」

匿「しかし心機一転が訪れるわけですよね。それがこの記事。」

P「はい、そうです。」

匿「見たことのない人のためにざっくり説明すると・・

・30歳を目前にして、急に遊びたくなった

・銀座にナンパに繰り出してはみたが、まったくうまくいかず、あまりに無様で滑稽な「銀座1情けない男」に成り下がった

という感じですね。このナンパ大失敗以降のエピソードが、その後まったく更新されていないようなのですが、教えていただけますか?」

P「結局、この1回目のナンパで心が折れたんです。「あぁこれ無理だ」と。なので、いったん退却しました。僕の得意技です、退却。「自分には、ナンパをするにあたって必要な何かが足りてない」と思ったんですよね。」

匿「なるほど、メンタル折れそうになったら即退却!ですね。そこからどうなったんですか?」

P「合コンやパーティに行きまくるようになりました。別にナンパしなくても女性とは遊べるんですよね。結果的にはそこでデートスキルが磨かれて、1年で30人くらいとゴールしたのかな。」

匿「結果出るの早いですね。」

P「この時期に、恋愛工学を知ったんですよね。それがうまくワークしました。そして、その経験がナンパに戻った時に活きることとなり、結果的にはナンパでも良い結果が出るようになりました。」

匿「その時点で、ステナン(PuANDAさんが提唱する、相手にはナンパだと気づかれない自然体のナンパ)の原型はできていのたですか?」

P「はい、出来ていましたが自分の中では当たり前だったので、概念化はされていませんでした。ただ、ある時、自分がやっているナンパと、他の人がやっているナンパがどうやら違うぞ?ということにモヤモヤと気づき始めたんです。」

匿「ほうほう」

P「ある恋愛工学生が主催するパーティに、僕だけ10人くらい女性を連れていったんですが、それが他の工学生と比較して、圧倒的に多い人数だったんですよね。ドタキャンされてる人も多かった。」

匿「まぁ怪しいですよね。ナンパ師主催のパーティって聞くと。」

P「その時に、「あぁ、僕のナンパは信用構築型」だったんだと。コンセプトとしての新しさに気づき、ステルスナンパとして世に出したという経緯です。」

匿「なるほど・・!」

✔️ここまでの匿スタの所感。普通のナンパは、PuANDAさんにとってはストレス過多で、持続化不能だったようです。その結果、導き出されたのが”ステナン”だったのですね。これで、「幼稚園」「小学生」「中学生」「高校生」「ナンパ」において、「PuANDAは、ストレス回避→仮説検証 で動いている」ということがおおよそ確認できました。この絶え間ない執念が、PuANDAさんを形作っていったと考えて良さそうです。

 

◆PuANDA流・承認欲求との向き合い方◆

匿「ところで、Twitterでは、上機嫌でいられる状態を維持できているのですか?」

P「僕の場合で言うと、フォロワー1000人くらいの時が一番居心地がよかったです。2000人を超えたあたりから、徐々に変な奴が現れたり、叩かれたりする。そうすると、居心地が悪くてストレスになってきました。」

匿「つまり、Twitter運用自体が、ストレスによって持続可能ではなくなってきた?」

P「はい、だからマイルドな呟きにしていかないとと思うようになり、結果的にTwitterもステルス的になっていきました。」

匿「なるほど。本当に弱いんですね。」

P「弱いですね。弱さを認めるところから、全ては始まります。フォロワーが増えれば承認欲求は満たされるかもしれませんが、それにしてもみんな承認欲求を求めすぎだと思います。」

匿「どういうことでしょう?」

P「いえ、僕も周りに影響されて勘違いしていた時期があるのですが・・承認欲求を満たすために名誉を追って、結果得たものがあるか?というと、何もなくて。」

匿「なるほど。」

P「一度この承認欲求のシステムにのっかると、延々と消耗していくことは明らかですよね。持続可能ではない。「いつかストレスで折れるだろうな」という未来が見える。なので、承認欲求ではないところで、自分を満たす方向にシフトしたほうが幸せになれる人が多いのではないかと思います。

匿「大変勉強になります。うーん、でも、そういう人がシフトするにはどうしたらいいんでしょうか?」

P「一度しっかりと承認欲求を満たして、「あれ?これ意味ないじゃん」と気づくのが一番だと思います。お金を稼ぐでもいいし、成功者と思われるでもいいし。」

匿「なるほど!」

P「自分なりに好き勝手やった結果、世の中が”あなたはすごいね”と評価をしたとします。そのときに、「でも、お前らは最初、俺のこと何にも気にしてなかったくせに」と思うじゃないですか?その瞬間、世の中なんて大したことない、と気づきます。」

匿「よく分かります。」

P「僕がよく言うのは「認められる、ではなく、認めさせる」ということ。自分がやっていることを誰かに認めてほしくてやるんじゃなくて、認めさせるためにやるということですね。」

匿「なんか、”ストレス耐性のない人の教科書”、が作れそうですね・・。」

P「そうですね、僕の生き方そのままですからね。とにかく、機嫌よく生きることを人生の最上位に置いているだけです。そのためには、機嫌の悪い人とは距離を置かねばなりません。そのためのステルスです。

ーーーー

匿「いやー非常に面白かったです。PuANDAさんは初めからPuANDAさんだったわけではなかったのですね。出発点は、”とにかくストレスに弱い男の子”だったと。」

P「はい。僕も最初は必死に耐えていたわけです。やがて時が経ち、これまで所属していたコミュニティとは、また別のコミュニティに出入りすることも多くなるじゃないですか?その時に気づくわけです。「あれ?今まで守らなきゃいけないと思ってたルールや当たり前って、実はそんな大切じゃないのでは?」と。」

匿「なるほど。」

P「「嫌なら、逃げていいのでは?」と。その代わり、ただ逃げるだけではなく、どう立ち回っていくのか?に頭を使う。僕の場合は、それがステルス的な生き方だったわけです。

匿「大変よくわかりました。多分このインタビューを聞いて、自分の弱さを認めてあげられる人が、きっと沢山いるんじゃないかなと思います。というか、僕自身がそうです。とても大きなヒントを得られた気がします。素晴らしいお話をありがとうございました。そして、ぜひ、”ストレス耐性のない人の教科書”のnote化、お待ちしています。今日はどうもありがとうございました。」

P「ありがとうございました。」

 

◆インタビューを振り返って◆

というわけで長らくお付き合い頂き、ありがとうございました。

実は、本来はこの企画、「PuANDAが非モテだった頃」というテーマでコンテンツを作ろうと思っていたのですが・・それよりも遥かに濃いお話が聞けて僕も大変喜んでいます。

インタビューの通り、PuANDAさんはメンタル弱者として、誰よりも丁寧に丁寧に生きてこられたように思います。

書き起こしには収録しなかったのですが、僕が非常に印象に残っている、PuANDAさんへの質疑応答をご紹介します。

ーーー

匿名インスタグラマー「たとえば、仕事で大きなクレームを起こしたとします。メンタルが折れやすい状況です。その時にPuANDAさんは、どうやってダメージを最小にしているのでしょうか?」

PuANDA「確かにミスをしたのは自分ですが、それは「仕事人格」としての自分なので、本当の自分とは関係のない話です。テンプレート通りに相手に謝罪して、「じゃぁ帰ります」、でokです」

匿名インスタグラマー「なるほど・・」

ーーー

僕はこのやりとりがけっこう衝撃的で・・

「あぁそうか、このくらい、自分のメンタルを守ることを最優先に生きてもいいんだ・・?」

と・・。僕はもともと、何か1つトラブルが起ころうものならば、それ以外はまったく考えられなくなってしまうのですが・・

もし、”自分のメンタルを守ることを最優先に生きていい”のならば・・「すべての場所で、120%評価される必要はないのだ」と思えるようになりました。

ただし大前提として、普段からどれか1つのコミュニティへのコミット度が高くならないように、注意深くバランスをとりながら生きることは必須となります。

もし、自分が何かにコミットしすぎようとしていたり、煩わしい人間トラブルが起こったときは、「自分のメンタルを守ることが最優先なのだ」ということを思い出し、あえて別のコミュニティに意識的に目を向けるということですね。

こういった丁寧なリスク分散型の生き方が、メンタル弱者には必要なのではないかと思います。

(そう考えると、複業は、もはやメンタル弱者にとっては必須のことのように思えます。)

さて、長くなりました。

メンタル弱者であるPuANDAさんが、上機嫌に生きるために幼少期から心がけていることをまとめます。

・まずは自分は精神的に弱いと認める。認めるとこから全ては始まる。自分のメンタルを守ることを最優先にして、すべての人間関係のポジションをとっていく。

・所属するコミュニティでは、居心地が悪くならないよう、最低限の市民権を獲得する。ただし、必要以上に目立たないようにステルスに徹する

・チームプレイはストレスが大きいため、積極的にはポジションをとらない

・承認欲求を求めすぎない。必ず心が折れる瞬間がくるから。(PuANDAさんはもともと承認欲求薄いですが。)

・メンタルが折れる兆候を感じた場合は、即退却!メンタルに負担のない、別のやり方を考える

・あるコミュニティにおいて強いストレスを感じた場合は、別のコミュニティに、躊躇なく意識をうつす。そのために、普段から1つのコミュニティにコミットしすぎないようにリスク分散しておく。

以上です。

なお、あまりにキャッチーなヘッダー画像(パンダのbefore after画像)は、悠斗さんからのご提案です。この場を借りてお礼を申し上げます。素晴らしいご助言を頂き、ありがとうございました。ぜひいつか「悠斗の作り方」を・・。

本noteをご購入頂き、ありがとうございました。

PuANDAさんや僕のように、精神的に決して強くない人が、本noteに出会って少しでも人生を前に進めることができたならば、こんなに嬉しいことはありません。

匿名インスタグラマーより。心を込めて。

 

追伸1:もし、このnoteの内容に満足頂けた方は、「すき」と「RT」をして頂けると大変嬉しいです。

追伸2:今回のインタビューにあたり、僕自身初めてPuANDAさんが主宰する「週間恋愛サロン」を数部購入してみたのですが・・えげつない内容の濃さに戦慄が走りました・・オンクさんとムッタさんのお話も尋常じゃないです。購読を推奨します。僕も購読始めました。

こちらから↓

 

 

以上。お読みいただきありがとう御座いました。

 

変化の時代が苦手な人に読んでほしい、最新のキャリア論

 

 

 

 

 

 

 

 

『仕事人生のリセットボタン』為末大・中原淳

毎年、毎年、就活生の相談に乗ることも多く、偉そうにしている私であるが、
どうも最近、就活生に対しても、自分に対しても、キャリアの考え方をきちんとアップデートしていかないなといけないと思っていた。

個人的には金井壽宏氏や、高橋俊介氏の著書がお気に入りで、
考え方としては、ガチガチに決めていく「キャリアデザイン」ではなく、
大きな方向性だけ決めてあとはタイミングごとに考える「キャリアドリフト」でやっていこうという方向性だ。

(参考)
「キャリア・ドリフト」・・・自分のキャリアについて大きな方向づけさえできていれば、人生の節目ごとに次のステップをしっかりとデザインするだけでいい、節目と節目の間は偶然の出会いや予期せぬ出来事をチャンスとして柔軟に受け止めるために、あえて状況に“流されるまま”でいることも必要だという考え方。

でも、こういうキャリアドラフトという考え方を持ったとしても、現在の変化は早すぎかつ複雑過ぎて、
チャンスだと思ったタイミングで飛び移れない人がたくさんでているんじゃないか、と最近は思ったりもしていた。

そんなとき出会ったのが、為末大氏・中原淳氏の『仕事人生のリセットボタン』という本。

タイトルだけを見ると、「退職本」みたいに見えるので、きっと若い人は手に取らないような気がする(笑)。
たしかツイッターか何かに書評が流れてきて、興味深く思ってポチったのだ。

為末大選手はもともと陸上の100m走の選手。中学校のときに全国一位だったが、高校生の時に伸び悩みを感じ、400mハードルへと転向する。その後、22歳でシドニーオリンピックに出場、23歳・27歳世界陸上で銅メダル、その後オリンピックでメダルをとることはなかったが、コーチや解説者では生き延びれないと判断し、現在は経営者に転向。

この本は、為末氏の各時代の葛藤を仔細に描き、その時の判断・キャリア戦略などが、為末氏の生々しい主観的な視点と、人材開発の研究者である中原淳氏の客観的な視点で解説されている。

 

個人的に印象的だった箇所をピックアップしてみる。

 

●負ける主流か、勝てる傍流か

なぜ為末氏が花形の100mを捨て、ハードルに転向したかという箇所。
ここには明確な狙いと戦略が存在した。もちろん当時高校生だからすべて言語化されていたのかは分からないが、直感も含めて転向を判断したことが現在の為末氏の言葉で語られている。

中原:
この(高校二年の100m選手時代に肉離れで怪我をした)あと、為末さんは、高校時代、「陸上のチャンピオン」である100メートル競争から、大きく方向転換し、ハードルに転向いたします。そのプロセスの中では、どんなに頑張っても結果が出ない、という長い「踊り場」がありました。

(中略)

為末:
当たり前の話ですが、「勝てるものを選ぶこと」は勝つための最良の方法です。特にスポーツ選手は「最後まであきらめない者が勝つ」と思われている人が多いと思いますが、実際はどの選手もライバルを意識しながら自分の立ち位置を考えていくんですね。そしてどの選手も”天才”と呼ばれる人に必ず一度は出会います。本当の天才は”最後まであきらめずに”そのまま勝利へと突き進むのですが、そういう例は稀です。…僕は、以前は自分のことを天才だと思い込んでいたのですが、本当の天才に出会った時に「あ、僕は天才じゃないんだ」というのをはじめて理解して、そして導いた答えが「天才と真っ向勝負しない」「天才が天才であることがうまく活かされないステージを選ぶ」ということでした。

このような形の「挫折」は誰にでもあって、30人のクラスで1番でも学年では埋もれるし、学年でトップでも学校の外に出たらもっとすごいやつはたくさんいる。みんな小学校から無意識に自分の順位を肌感で感じとっていて、何なら自分は比較的いいポジションに入れるんだろうと考えていたりする。勉強なのか。スポーツなのか。はたまたお笑いなのか。ケンカなのか。

為末氏が面白いのは「天才と真っ向勝負しないステージ」としてハードル競技を選んだ、ということだ。
「競合の強くなさ」を算定した上で自分のポジショニング戦略を考える。これは一般人の我々にも使える考え方だ。
たとえばバイリンガルの人が、外資ではなくあえて超ドメスティック企業に入って、海外担当役員に抜擢されるみたいな戦略だろうか。

 

 

●3年ごとに大きな転換を求める/7割くらいのときに「もう終わり」だと感じろ

「コンテンツの賞味期限」「オワコン」という言葉は一般化しているが、それに対して、中の人はどのように向き合う必要があるのかが、語られている。すなわち、「オワコン人材にならないためのヒント」である。

為末:
3、4年ごとに大きな転換をしたがっている気がします。何かを「いじり」たがっていますね。2001年の世界陸上エドモントン大会で銅メダルを獲ってから、会社に一年半ぐらいいたけど、そのうち「うーん」と思ってフリーになった。短距離からハードルに移行した時も、そうだったかもしれません。

(中略)

中原:
僕はキャリア選択において、ひとつ持論があります。たぶん、人生には、いくつかの上り坂やピークが何回もあるんだと思うんです。僕の持論は、「ピークの下りはじめになってから、次は何をしようかって考えるのは遅すぎる」、というものです。…人生において、次に何をするかは、ピークの上り坂の七合目くらいで考え始めてちょうどいいと思っています。でも、多くの人は、次に何をやるかを考えるのが遅いんです。

終わる前に新しいことを始めておくこと。
たいてい、ロケットスタートしてるように見える人は、他人がまだ気づいていない時期から準備を始めてたというパターンがたしかに多い。「これが終わったら、次は何だ?」という視点は常に持っておきたい
ただ、それをするためにはある程度の余裕が必要で、現業を6〜7割に抑えながら、未来の「兆し」探しみたいなことを残りのパワーでやっておくほうがいいのだと思う。
こうすることで、過去と未来が意外な形で接続され、あなたのキャリアがオリジナルなものになっていく。

●人生をピボットターンで進めていく

上で述べたオワコンを回避するために、中原氏は人生をピボットターンで進めていくというアイデアを提唱している。
軸足を持ちながら、もう一方の足で新たな領域にチャレンジするイメージだ。

中原:
僕は学生にこんなことを言うことがあります。新たなことをするときには、「ピボットターン」のイメージでやったほうが成功に近づく。ピボットターンとは、バスケットで出てくる動きですよね。いったん軸足を決めてストップしたら、もう片方の足で方向を決めて動く、というルールです。…「今の自分」や「これまでの自分」を軸足とするならば、新たなことをやりたいときには、この軸足をまずは地にどっしりと落ち着けなくてはならない。つまり、この軸足を活かすことを考える。…「これまで」と「これから」のバランスをとりながら、新たな物事にチャレンジしていったほうがいいと思うんですよね。
たとえば『ライフシフト』の中で、リンダ・グラットンは、2007年生まれの日本の子どもの50%は107歳まで生きると予想しています。そして、100年生きる世界では、80歳まで働くことが常態化すると言います。そういうことになると、一つの場所だけで「右肩上がりの単線エスカレーター」はさすがに無理ですよ。ときに起業したり、複数の起業で働いたりすることになるんじゃないでしょうか。

イメージしやすいのは、
自動車業界の経験を活かして、ITの業界に行き自動車とIOTの開発を担当する。その後、IOT開発の経験を持って、家電の領域へ行き…みたいなキャリアだろうか。

これに限らず、いろんなところで「掛け算」「組み合わせ」と言われているのは、もはや単一のテーマだけでは3ー5年しか個人のキャリアも、企業の儲けも持たないので、複数の要素を同時並行で鍛えて置くのが理想だということだ。

●より複雑な社会に変化するときに、具体的な入門書

この本がとてもいいと思うのは、為末氏という陸上選手のキャリアを通して、今後の一般人のキャリア論にまで昇華しているところだ。スポーツ選手のキャリアは、結果第一主義であり、同時に不運な怪我によって一生のプランがそこでストップしたりする。それから慌てて次のキャリアを考えても鳴かず飛ばずだったりする。

そんな波乱万丈かつリスクの高いキャリアを歩んできたアスリートの具体例を、研究者の視点でわかりやすく紐解き、一般の会社員にも応用可能にブレイクダウンしている
特に、産業ごと突然死しかねないこれからの時代に、アスリートによって培われたキャリア論は、非常に示唆に富むものだと思われる。

私自身は、この本を読んで、なおさらに「みんなが目指すところへ行ってはいけないな」と感じたし、
「副業・兼業・趣味・人間関係」をそれぞれ独立させつつ、維持させていく重要性を実感した。

30歳前後〜40歳前後のキャリアについてモヤモヤ考えている人におすすめの一冊です。

 

written by PuANDA

 

 

『ドリルを売るには穴を売れ』書評

「ドリルを売るには穴を売れ」誰でも売れる人になるマーケティング入門

 

この本は「実践的な」マーケティングの名著です。
大企業のマーケティング・リサーチ部門なんかの仕事ではなく、
起業や副業で自分でモノを売るときに、どうやってコンセプト開発やターゲティング、
USP開発をすればいいかを考える際の大きなヒントをくれます。

 

複業ラボでもおすすめしていますし、PuANDA Social Media LABの方でも課題図書に指定しました。

PSMLラボメンバーからの書評が届いたので紹介します。

 

 

インサイト一点突破のSNSマーケター・イエス氏の書評

コーヒーといえば、BOSS。
ステーキといえば、いきなりステーキ。
可愛いといえば、ガッキー。
このように、普段の生活の中である単語について考えた時に、頭に浮かんできたものについて、なぜ思い浮かべたのか考えたことはあるだろうか。
実はその商品が頭に浮かんだということは、その商品のマーケティングが成功しているということだ。

こうした考え方ができたのは、『ドリルを売るには穴を売れ』というマーケティングの本を読んだからで、マーケティングを少しバカにしていた自分にとって一つの衝撃が走った本である。

この本の中で筆者は、あるレストランの再生を手がける新人マーケターを主人公にして「お客様に価値」を提供することの大切さについて述べ、本の最後にこのように書き記している。

「マーケティングはお客様のココロの中で起きている」ということであり、このようなストーリーはあなたの隣でも起きているはずだ。”

つまりは、生活の全てがマーケティングできていると言っても過言ではない。

おっと、あの子からメールだ、これは僕のマーケティングが成功しているらしい。
つまりこういうことだ。

 

 

石垣島で農業と観光案内人をするハイブリッド型しまんちゅ・フジK氏の書評

–ずっと不思議だったことを話そうと思う。

僕はよく、友人のTと飲みに行くんだけど、
「どこか行きたい居酒屋はある?」と聞くと、

Tは決まって
「○○がいい!」
と、同じお店の名前を言う。

「何故だろう?」

・すぐ近くには、他の居酒屋もたくさんある。

・ここの店は、特にご飯が美味いわけでも無い。

・店内の雰囲気もこれといった特徴は無いし、

・ディズニーのキャストのような店員がいるわけでも無い。

…ずっと不思議に思っていた僕は、Tに聞いた。

「なんでさ、Tはいつも この居酒屋を選ぶの?」

そうするとTは答えた。

『○○のキンッキンに冷えたビールが飲みたいからだよ!』

…なるほど。
確かに○○のビールはいつも、
ジョッキがガッチガチに凍って出てくる。

その圏内にある他店には、無いサービスだった。

–実は、日々のこういった何気ない会話や、
自分が「何故このお店を選んだのか?」を考えることが
マーケットを「掴む」ためには重要である。

Tは、間違っても
『あのお店は、まさに外食市場のトレンドを先取りした新感覚の居酒屋だよね!』
なんて風には、言わない(笑)

売り手と買い手の「感覚」が、
いかにズレてしまいがちなのかを、僕はこの本から学んだ。

『ドリルを売るには穴を売れ』

あなたが何か、モノを売ろうとするとき。
机上であれこれ考えるよりも、日々の生活の中からヒントを得るべきだ。

例えば、
つい、コンビニでサンドイッチを買ってしまったとき、
「なぜ俺は、このサンドイッチを買ったんだ?」と考えてみることが
マーケティングセンスを磨く手っ取り早い方法である。

そう、、、
マーケティングは会議室で起きているのでは無く、僕たちのココロの中で起きているんだ。

『ドリルを売るには穴を売れ』

 

弱小リーマンからの下克上を応援する「リーマン下克上コンサルタント」くまぽん氏の書評

「なんであんなヤツが自分より評価されるんだ…。」
そんな悔しい思いを会社でしたことはないだろうか。自分の方が仕事ができると自覚しているのなら、尚更である。
たまたまアイツが上司と相性がよかったから。たまたまアイツに得意な仕事がまわってきたから。たまたま、たまたま。
確かに、アイツの運が良かっただけかもしれない。しかし、そんなアイツに、あなたが負けているポイントが一つだけある。

それはマーケティング戦略だ。

アイツとあなたが同じ商品棚に並んだ時、上司はアイツを選んだ。同じスペックもしくはそれ以下の商品が選定されたということは、明らかにマーケティング戦略において負けているのだ。
『ドリルを売るには穴を売れ』という本には、マーケティングの基礎理論が、誰にでも分かるよう優しく丁寧にまとめられている。
本書では、マーケティングの本質は「お客さまにとっての価値」としている。

自分自身を商品として捉え、どんな価値を提供できるのか、改めて考えてみよう。
マーケティングの視点で、自分がやるべき事が見えてくるはずだ。

 

 

30代年収1000万、未来を模索する銀行員メリル氏の書評

「人がお金を借りる理由」を「時間の短縮」だと再定義してみると、金融業はまた変わった見え方をする。
それがこの『ドリルを売るなら穴を売れ』というマーケティングの名著を読んだ銀行員としての発見だ。

銀行員はあまりマーケティングに縁がないが、まさに視点をアップデートするために学ぶべきだ。
どの銀行も扱うのはお金という、モノとの交換に使う道具だ。利息が高い低いの差はあれど、お金自体に差はない。お願い営業や過去の取引地位等に頼らず、自分の銀行を選んでもらうにはどうしたらよいだろう。

この本では、そもそもマーケティングとは、“顧客が得る価値>顧客が払う対価 この不等号を維持・拡大するすべての活動がマーケティング”とされており、左辺を大きくするか、右辺を小さくするかの2つが行動となる。
では、銀行員にとって、”顧客が得る価値”とは?例えば、融資(お金を貸す)のとき、何が価値となるだろう?お金は道具であって、何かと交換して初めて価値がでる。とすると、何か欲しいものを見つけてあげようと考えるのが妥当だ。

しかし、もう一歩考えを進めたい。たいていの人はお金を稼いでいる。借りなくても、貯めたり節約したり時間をかければお金は手に入る。
であれば、お金を貸す価値は、”時間の短縮”だということが一つ言える。だとしたら、急ぐ理由を説明してあげることが本来の価値を売るやり方だ。

視点をアップデートするために、マーケティングを学んでみよう。日々の退屈な業務が変わって見えるはずだ。

 

●学生メンターりそー氏の書評

恋愛とマーケティング

「恋愛がうまい人はビジネスも得意」っていう言葉がある。
僕はこれを前までなんとなくしか理解できなかったが、最近すごく理解できるようになった。
僕は昔、ビジネスと恋愛っていうことは別々に考えていたからこの言葉を理解できていなかった。
しかしそれらのゴールは同じだし、そのためにやるべきことも実は同じだった。

ビジネスにおいてのゴールは、自分が売りたいものを相手にお金を払って買ってもらうことだろう。
たとえば、余ってるリンゴを100円で買ってもらうとかだ。
恋愛においてのゴールは、相手に自分がして欲しいことをしてもらうことである。
たとえば

●可愛い女の子からセックスしたいという欲求を引き出す。
●大好きな彼女にもっと一緒にいたいって言ってもらう。

などである。

これは二つとも同じだ。
なぜなら、相手に何かしてもらうためにはそのことに価値があると思ってもらわなければならないからだ。

百円でリンゴをかってもらうためなら、リンゴが美味しいんだろうなって思わせなければならないし、
sexしたいって言ってもらうためには、あなたとのsexが気持ちいいとか落ち着くとか思わせなければならないし、
もっと一緒にいたいって言ってもらうためには、あなたと過ごす時間が楽しいんだろうなと思わせなければならない。

逆に、相手にとってsexしたらめっちゃ気持ちいいとか一緒に過ごしたらすごい楽しそうとか思ってもらうことができたら、やってほしいことも簡単にやってもらうことができる。

つまり、「恋愛もビジネスも同じ」っていう言葉は、「恋愛もビジネスも価値を提供したらうまくいく」という言葉と同じだ。
だから今もし恋愛やビジネスがあまりうまくいっていないなら、相手に「価値」を与えることに注意したらうまくいくはずだ。

 

 

面白いのは読む人によって気づきのポイントが微妙に違うこと。
しかもマーケティングから遠い仕事をしている人ほど、大きな発見があること。

この本はとても読みやすいので、日頃マーケティングに縁のない方にぜひ呼んでもらいたい一冊です。

 

 

おしまい

 

 

「SPA型人間」の時代

追記:

ツイッターでやまもとりゅうけんさんが、こんなことを呟いていた。

 

https://twitter.com/ryukke/status/1169829159998087169?s=20

これはまさにこの記事の考え方と同じである。エンドユーザーとのインターフェイスを抑えている者は強い。そしてエンドユーザーから逆算して企画を考える人は最強。

 

==

以下は本記事。

 

「PR3.0」というカンファレンスで、そのなかでひときわエッセンスがつまった話題がこれ。

小室ファミリーと、椎名・宇多田の対比。

 

https://twitter.com/sagako0302/status/1067292245089386496

 

 

このなかでSPAアーティストという言葉を訊いて、
私自身のなかでモヤモヤしていたことがクリアになっていったので、
文章として記しておきたい。

1)SPAとは?

 

簡単に言うと、SPAとは、ユニクロ・ZARAみたいに自社開発製品を自社店舗で売る方式。

製造小売ともいい、speciality store retailer of private label apparelの略。

アパレル分野を中心として、小売業が製造の分野まで踏み込み、自社のオリジナル商品の開発を行い、自社で販売する方法だ。
SPAで急成長を遂げた有名なブランドに、日本ではユニクロや無印良品、海外では、GAP、H&M、ZARAなどが挙げられる。

 

2)SPAの発想はアパレル以外でも席巻している

一昔前は「生産さえすれば売れる」「仕入れたものを捌く」というビジネス手法でもまかり通った。
消費者のニーズが単純で、変動しにくかったからだ。

しかし、情報が爆発し、ニーズが多様化、トレンド周期が高速化している現代になると、
売り場からのニーズの吸い取りのほうが重要になってくる。

そこで消費者ニーズを最も正確に捉えている小売業が、製品の企画(素材・製法・デザインなど)の詳細プランを具体的に立て、それをメーカーの工場に委託するなどしながら自社オリジナル商品として販売するようになった。

セブンイレブンのセブンプレミアムなどもその発想だ。

売り場が膨大に確保でき、生産体制が整えば、製造コストのコントロールも可能になる。
SPA形態は今後の企業の生き残り策のひとつであると考えられる。

逆に言うと、売り場(最終顧客との接点)を持たない企業は大幅に不利になっている。

Appleは自前のStoreを持っているし、Googleは検索エンジンそれ自体が顧客との接点だ。
Amazonはまずオンラインの店舗を完全に抑えてから、自社製品の開発に入っている(Amazon ベーシック)。

 

3)同じことは「人」にも起きている。

 

最終顧客とのインターフェイスを抑えている者がいちばん強い。

スマホメーカーのApple、検索エンジンのGoogle、EコマースのAmazon、SNSのFacebook。
本来まったく異業種の企業が、ユーザーの接触時間という軸でしのぎを削っているのが現代だ。

そして同じことが「人」にも起きている。

たくさんの人と長時間つながっていられる人の価値が急激に上がっている。
YouTuber、インスタグラマー、インフルエンサー、マルチタレント。

テレビの固定枠しか出ていない芸能人よりも、YouTubeにもTwitterにも登場するインフルエンサーのほうが、影響力を持ちつつある。

実際、それに気づいた芸能人たちは、テレビ以外のメディア進出に積極的だ。

(参考)本田翼のYouTubeチャンネルが登録者100万人超を果たしたワケ
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12184-43347/

 

 

4)「SPA型人間」の時代

椎名林檎・宇多田ヒカルは、自身のアイデアとコンテンツを持ち、自身のプロデュース・演出方法まで理解している。そういうSPA的なアーティストやクリエイターが今後メディアをクロスオーバーしながらどんどんと活躍するようになるだろう。

SPA企業が大勝ちしていくように、SPA人間が一人勝ちするようになる。

そうなるためには、エンドユーザーとの接点を押さえつつ、独自コンテンツを開発し続ける必要がある。
独自コンテンツは、映像・音楽・トーク・テキスト・サロン・書籍・アイテム・コンサート・展覧会などなんでもありだ。

アウトプットに責任を持ちながら、すべてを個人のディレクションで仕上げていく。
もちろん外注や各分野のプロを起用するのは可能だが、アウトプットの責任を自分で持つのがSPA。
その分、リスクも報酬も高くなる。

これをやってる人がキングコングの西野氏

彼を嫌いと言う人も多いが、動き方として圧倒的に先を行っているのでウォッチしない手はないと思う。

 

私もこの流れに気づいてしまったので、「SPA型人間」を組織的に作り出す試みを始めた。

ネクスト・インフルエンサー・ラボ

これまで関係が薄かったあらゆるものが有機的・相乗的に絡み合う時代になっていく。

そしてそのために、異分野の人間と密で共創的なネットワークを組む必要性が出てきたのだと思う。

 

 

以上。by PuANDA

 

【2018年版】カップル&夫婦におすすめ!石垣島デートスポット

今回は複業ラボメンバーのフジケーさんから、石垣島デートガイドが届きました。

 

===

 

こんにちは。生まれも育ちも石垣島の
フジケー(@shimanchuselect)です。

あなたは、彼女もしくは彼氏と
石垣島に来たことはありますか?

実は石垣島は、カップルで観光をするには最適な場所なんです。

僕自身もよく、彼女と石垣島デートをしていて、
グルメ、ツアー、穴場スポット…等々。

日々、抜かりなく
調査をしています(遊んでいるだけ)

この記事が、一人でも多くの方に
「石垣島に来てよかった!また行きたい。」
と思って貰えるきっかけになれば幸いです。

今回は、
一通りおすすめのお店や遊び方などを紹介した後、
僕が考えた「カップル向けのおすすめプラン」をコッソリお伝えしていきます。

【目次】
①はじめに
②ランチ
③ディナー
④居酒屋
⑤BAR
⑥ツアー
⑦ホテル
⑧観光スポット
⑨お土産
⑩カップル向けのおすすめプラン

①はじめに

石垣島を観光する場合、レンタカーは必須です。
レンタカー選びのポイントは「空港に迎えに来てくれるかどうか。」

到着時は、空港の入り口から送迎車が迎えに来てくれ、
帰宅時は、レンタカー会社に車を返却後、空港まで送ってくれるの便利です。

「空港送迎有り」と記載のレンタカーから選ぶといいですよ。

 

②ランチ

・明石食堂

「石垣島のそば屋」と言えば、一番有名なお店です。車じゃないと行けません。大体いつも並んでいるので20分〜1時間は待つことになると思います。とにかく「ソーキそば」が絶品です。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47000038/

 

 

・ミルミル本舗(本店)

「ジェラートが美味しい!」で有名なお店です。島特有の素材(紅芋、島バナナ、マンゴー、パイン、パッション、グアバ…etc)を使ったメニューが豊富。ところが、ただのジェラート屋ではありません。ハンバーガーも絶品です。しかも、オーシャンビュー。開放感maxで石垣の太陽を感じながらジェラートを食べる時間は至福のひとときです。※今回、ご紹介したいのは本店です。空港に支店がありますのでお間違えないように。
https://mirumiru-honpo.com/menu/

 

・海Cafe&Kitchen St.ELMO (セントエルモ)

オーシャンビューのテラス席で、インスタ映えな地中海料理が食べられるカフェです。残念ながら、冬季休業体制らしく、営業期間は5月〜10月末
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47018519/

 

・島野菜カフェ

「石垣島のカフェ」と言えば、おそらく一番有名なカフェ。オーシャンビューのテラス席もあります。島の野菜を使ったメニューが豊富でヘルシー!
http://rehellow.com/

 

③ディナー

・焼肉 やまもと

「石垣牛が美味しい」で一番有名な焼肉屋。
人気店なので、予約必須。2〜3ヶ月先まで予約が入っているという噂です。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47001010/

 

 

・焼肉 ちょうしゅう

2016年2月にopenした比較的新しい焼肉屋ですが、一気に人気店になりました。理由は単純。「美味しいから」です。かなりおすすめ。

https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47017750/

 

・焼肉 石垣屋

僕がここを推すのは料理の美味さはもちろんですが、まあ「雰囲気が最高」です。うるさすぎず静かすぎず、アットホームというか、温もりを感じられるお店。暖かくてなんだか癒されます。
https://www.ishigakiya.com/

 

・郷土料理 舟倉の里

郷土料理が味わえるお店。
ゆったり、開放的な空間。歌や三線、八重山舞踊・エイサーのライブが楽しめます。騒がしずぎず、程よく静かに楽しめる癒されるお店です。
http://www.funakuranosato.com/

 

 

④居酒屋

・うさぎや(旧館)

「石垣の三線ライブがあるお店」では、一番有名なお店だと思います。新館(支店)と旧館(本店)がありますが、旧館をおすすめします。予約必須。ライブの時間が一部、二部と決まっているので、必ず調べてから行ってください。初めて石垣に来る方には、僕が一番おすすめしたいお店です。日々のストレスとか、嫌なこと全部吹き飛びます。

http://usagiya-ishigaki.com/

 

・どてっぺん

魚が美味しい居酒屋。お祭りのような賑わいがあり
自然とテンションが上がる雰囲気です。微妙に繁華街から遠いのが難点。タクシーで行くのにも歩いて行くのにも少し微妙な距離感ではあります。徒歩15〜20分くらい。だけど、それでも行く価値があると僕は考えています。
てっぺん、こてっぺん、どてっぺんという店がありますが、僕は一番「どてっぺん」がオススメです。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47013579/

 

・ひとし

間違いなく石垣島で一番人気な居酒屋です。
予約は数ヶ月待ち。そして、予約をしたくても電話を中々取ってくれません(笑)でも、仕方ないです。忙しいお店なんです、本当に。予約を取れた人は本当にラッキー。裏技ですが、当日 体当たり入店すれば入れることがあります。当たって砕けろ!
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47001373/

 

⑤BAR

・バナナカフェ

繁華街の裏路地にあるお洒落なBAR
都会にもありそうな雰囲気のBARですが、
島の素材を使ったメニューが豊富です。
①繁華街近く②深夜まで営業している
ということから、居酒屋ではしゃいだ後に
シッポリ大人の飲みを嗜みたい時におすすめします。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47001016/

 

・LiveFree(現在閉業中)

広大な敷地。木々に囲まれながらゆったりとお酒を飲み、
星を眺める時間は癒されます。
https://yuuma7.com/bar/

 

・est!est!est!

島っぽくはないです。むしろ都会にありそうなBAR。
「大人の秘密基地」がコンセプトで、おしゃれで落ち着きのある雰囲気。
ピザやスパゲティが美味しいお店です。
旅行では「島っぽさ」を体感しすぎて逆に疲れてしまうこともあると思うので、
あえて「逆に島人が好むような」都会っぽいお店も紹介させていただきます。
僕も大好きなBARです。入り口がわかりづらいですが、ガソリンスタンドの裏にあります。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47013044/dtlrvwlst/B320815093/?lid=unpickup_review

 

⑥ツアー

・「レイリーフ」

おすすめのシュノーケルツアーです。
コースは「バラス島/ハトマ島周辺1日シュノーケリングツアー」がおすすめ!
午前は、サンゴでできた無人島「バラス島」に行ったり、海に潜って西表島周辺の綺麗な海と魚たちと触れ合う。
お昼は鳩間島の絶景に囲まれた防波堤で船長手作りの昼食(大体タコライスが出てきます。防波堤で食べるタコライス。超美味い。)
昼食を終えたら、鳩間島散策をして、鳩間島周辺でまたシュノーケリング。
ウミガメが観れるスポットなどもよく連れて行ってくれます。
http://www.rayreef.com/

 

・「グロウスター」

おすすめのカヤックツアーです。
カヤックを漕いで、海のど真ん中で空を見上げながら寝っ転がれます。サンセットカヤックツアーでは「マジックアワー(日没後の数分間、空が鮮やかに光る現象)」が体験できます。かなり癒されます。
※参加される方は「スマホを海に落とさないように」気をつけてください。スタッフから何度も注意があったにも関わらず、僕の彼女はIPhoneを水没させました。(後日、スタッフがわざわざ海を探ってIPhoneを見つけ、彼女の実家(横浜)まで郵送してくれました。心優しくて感動。)
http://bbqishigaki.net/

 

⑦ホテル

下記で紹介するホテルの
おすすめポイントは繁華街、離島ターミナル(船乗り場)から近い、かつサービスが充実しているところです。

・イーストチャイナシー

オーシャンビューで、繁華街、離島ターミナル、コンビニも徒歩圏内。
https://www.courthotels.co.jp/eastchinasea/

 

・ホテル宮平

老舗の歴史あるホテル。大浴場付き。
2018年に新館Open
離島ターミナル目の前。
https://www.miyahira.co.jp/

 

 

・ククル

屋上テラスの景観は至福。
繁華街のど真ん中で、コンビニも徒歩2分。
http://www.cucule.jp/

 

⑧観光スポット

 

・川平湾

石垣で一番有名な観光スポット。
日本百景の1つ。ミシュランガイド3つ星のスポットです。
海が綺麗。

 

・御神崎(おがんざき/うがんざき)

石垣島で夕日が沈む瞬間を見るなら、ココです。
一番綺麗に見えるスポットです。

・平久保灯台

石垣島の最北端にある灯台です。
みんなお昼に行くんですが、僕はあえて夜によく行きます。
人が少ないのと、星が綺麗に見えるスポットだからです。
(雲が多い日だと、星はあまり見えません。。。)

 

⑨お土産

・パインジュースのゆんたく

4月初旬〜7月末は、パイナップルの販売をしています。
ここの農家は、パイナップルの生産歴なんと50年。
スナックパイン、ピーチパイン、ハワイ種パイン、ゴールドパイン。
時期によって収穫されるパインの時期が若干異なりますが、
どのパイナップルもそれぞれ特徴があって美味しいです。
パイナップルの全国発送もしています。ありきたりなお菓子よりも、
喜ばれるお土産かもしれません。
https://tabelog.com/okinawa/A4705/A470501/47018007/

 

・ユーグレナモール

石垣島の公設市場。洋服、アクセサリー、お菓子…etc
お土産を買うなら、ココが一番です。繁華街からすぐそこ。

 

・ペンギン食堂

食べるラー油ブームの一翼も担った
具材たっぷりのラー油で有名なお店です。
http://penshoku.com/

 

⑩カップル向けのおすすめプラン

 

やっぱり、石垣島の良いところって

都会では味わえない自然(海や星空)の
「癒し」や「感動」があるところですよね。

石垣島で遊びまくっている僕が、
真剣に「おすすめプラン」を考えてみました。

モデルコースとして是非、ご参考ください。

今回は、2泊3日を想定してプランニングしてみました。

【1日目】
9:30 石垣島に到着

10:00 レンタカーに乗車

10:45 川平湾で海を眺めたり、
グラスボードに乗船してみる。

12:00 やいま村で緑に癒され
リスザルとたわむれる

14:00 ミルミル本舗(本店)で絶景を眺めながら
ハンバーガーとジェラートを食べる。

15:30 おすすめしたホテルにチェックイン。

17:30 御神崎到着。楽しむ。

18:00 夕日を眺める。

20:00 焼肉「ちょうしゅう」で石垣牛を堪能。

22:30 「BAR LiveFree」で
星を眺めながらゆったりとお酒を飲む。

帰宅。就寝。

【2日目】
9:00 離島ターミナルから出航。竹富島へ。

9:15 竹富島到着。港で待機している水牛車&レンタルサイクルショップの送迎車に乗り込む(予約はしないでいい)

9 :30〜15:30 くらいまで竹富島を満喫。
レンタルサイクル屋さんから貰える島内マップを頼りに遊ぶ。
(昼食、水牛車、自転車で散策、星砂が拾えるビーチなど。)

16:00 竹富→石垣島に船で帰島。

17:30 ツアー「グロウスター」でサンセットカヤックを楽しむ。

20:40 ホテルに車を駐車し、
うさぎや(旧館)に入店。21:00から行われる三線ライブ第二部を楽しむ。

22:30 BAR「バナナカフェ」で、ゆっくり旅の疲れを癒す。

帰宅。就寝。

【3日目】
10:00 ユーグレナモールでお土産を買う。

12:00 島野菜カフェでランチ。島の食材を楽しむ。

15:00 空港。

[補足]
・表示時間はあくまで、おおよその目安です。
臨機応変にプランを組み変えたりしましょう。

・雨の日はプランニングが変わります。

・2日目のプランは、竹富島観光になっていますが、
「海で泳ぎたい!!!」という方には、ツアー「レイリーフ」の「一日シュノーケルコース」をおすすめします。

 

 

最後に、
「もっと具体的なプラン相談がしたい!」という方は、
Twitterで、フジケー(@shimanchuselect )に質問を頂ければ、お答えしますよ。

お気軽にご相談ください。

 

 

 

迷ったときの、ピーターティールという指針

ピーター・ティールというアメリカの投資家をご存知だろうか。

1998年にPayPalを共同創業して会長兼CEOに就任し、2002年に15億ドルでeBayに売却。

その後、facebook初の外部投資家となり、航空宇宙、人工知能、先進コンピュータ、エネルギー、健康、インターネットといった分野で革新的なテクノロジーを持つスタートアップに投資する投資家として知られる。

その一方で、2016年アメリカ大統領戦で大方の予想に反し、トランプ支持を表明し、トランプ大統領のテクノロジーアドバイザーを努めたりする、政治とテクノロジーの間を行き来する男だ。

シリコンバレーの大物たちとトランプ大統領の溝を埋め、建設的な道筋をつけるために、
ティールは、

・ティム・クック(アップルCEO)
・ジェフ・ベゾス(アマゾンCEO)
・ラリー・ペイジ(アルフェベットCEO)
・シェリル・サンドバーグ(フェイスブックCOO)
・サティア・ナデラ(マイクロソフトCEO)
・イーロン・マスク(テスラCEO)
・アレックス・カープ(パランティアCEO)

とトランプ大統領の会合を設定し、成功を収めるほどの調整手腕も持つ。

ティールの大局を見る眼ほど思考をインスパイアするものはない。私はそう考えている。

この書『ピーター・ティール 世界を手にした反逆の起業家』からも、存分に思考の材料をもらった。

 

 

個人的に指針になった箇所を以下に紹介したい。

 

 

1)競争する負け犬になるな

 

競争からはさっさと身を引き、他社との競合を避けよう。創業者が独占をめざすべきとは、競合他社と明確に差別化でき、競争に陥らない唯一無二の企業をつくるということ だ。資本主義と競争は同義語だと考えられているが、ティールにとって両者はむしろ水と油の関係にある。 (中略)まわりの人間を倒すことに夢中になってしまうと、もっと価値があるものを求める長期的な視野が失われてしまう。ティールは若い頃から競争を熟知していた。競争からは幸福感も充実感も得られなかった。彼は固い友情と信頼関係を生かしてビジネスを展開した。また起業と投資に際しては、可能なかぎり競争を避け、他に例を見ないビジネスモデ ルに基づいて行動した。

ピーター・ティールの著書『ゼロ・トゥ・ワン』にもあるとおり、競争からは新しいものは生まれない。むしろ、「他の大勢が真実だとは思っていない真実」を発見したところから独占の芽が生まれる。
だからこそ競争からスタートしてはダメなのだ。目と耳と心を澄ませ、他人には見えないチャンスにまず気づいてから起業しても遅くはない。

競争しなきゃいけないということは、誰か(大勢)に気づかれている市場であるということだ。それがわかった時点で市場をズラしながら独占できる市場を常に探るのが、ティール流の人生戦略といえるだろう。

人生で何をしたいかと問われて「起業家になりたい」と答えるような人がいるが、それはビジョンとは呼べない。投資家としてのティールは、どんな企業も政府もこれまで解決しようと思わなかった重要課題にとりくんでいる企業と経営者を探して投資するわけで、まずその課題を見つけるところが最重要ポイントなのだ。

 

2)神経を研ぎ澄ませよ

 

 

では、そのオリジナルな課題をどうやって見つければいいのかということなのだが、ピーター・ティールはこう言っている。

「人は、完全に模倣から逃れることはできないけれど、細やかな神経があれば、それだけでその他大勢の人間より大きく一歩リードできる」

ティールのスタンフォード大学時代の恩師ルネ・ジラールは「模倣と競争」を研究テーマとしていた哲学者だが、このテーマがそのまま彼の投資・起業の哲学となっている。
誰とも争わない独占市場を築くのが最も賢いビジネスであり、競争は負け組の始まりだと言うティールの思想は、アンチ「模倣と競争」とも言い換えることができる。

そして、「模倣と競争」から逃れるためには、細やかな神経が必要であるとティールは言う。
いかに細かな差異に気づけるかがポイントだ。

実際、コンテンツ・ユーザーインターフェース・デザインetc、ビジネスのフィールドはどんどん感性の方面にシフトしている。

機械やテクノロジーが力仕事やルーティン仕事を代替してくれるようになり、差別化するポイントが「感じる」ことと「意義付ける」ことくらいしかなくなっているのだ。

そのために必要なのは、競争という予め定められたルールの上をひた走る力ではなく、微差を感じ取り抜け道を見つけ出すスキルだが、それを養うには、なるべく広い視野と、経験と、思考のフレームが必要となる。

そして、残念ながら、それらは一朝一夕に身につくものではない。

ティール自身も相当な読書家で、テクノロジー・政治・経済に対する確かな知見のバックにはその読書量がある。
以下は、この本に紹介されているピーター・ティールの愛読書だ。

世の初めから隠されていること』(ルネ・ジラール)

ニュー・アトランティス』フランシス・ベーコン

アメリカの挑戦』(ジャン=ジャック・セルバン=シュルベール)

『大いなる幻滅ー軍事力と国家優位性の関係の研究』(ノーマン・エンジェル)ー未訳

ダイヤモンド・エイジ』(ニール・スティーブンスン)

 

3)隠されているドアから入れ

ティールは逆張り屋を自認しているばかりでなく、実際そのように行動している。ドットコム・バブルがはじけた直後の 2004年という最悪のタイミングで、エンドユーザーを対象にしたBtoCのインターネット企業フェイスブックに投資 したのがいい例だ。パランティアの創業時も、当初は実質的に自己資金だけではじめなければならなかった。他のベン チャーキャピタルは、B toBでしかも政府機関と取引をしようというインターネット企業に将来性があるとは考えなかっ たからだ。ティールは2度にわたってベンチャーキャピタルの常識をくつがえしたことになる。現在フェイスブックの企業 価値は数千億ドルで、世界トップ10にランクイン。パランティアの企業価値は200億ドルに達しており、シリコンバレー の非上場企業のトップ3に食い込んでいる。

法外な利益を得ようと思うのなら、トレンドとは逆に投資し、適切なタイミングを見計らって売り抜けることだ。そのためには、大勢が退去して押し寄せている門には近づかないことだ。誰も近寄らないようなひっそりとした入り口にこそ、大きなリターンのヒントが有る。
隠されているドア、脇にあって誰も入ろうとしないドアから入れとティールは言う。

マタイによる福音書にもこんな一節がある。

「狭き門より入れ。滅びにいたる門は大きくその道は広い。そこから入っていくものが多いが、命にいたる門は狭くその道は細い。そしてそれを見出すものは少ない」

超簡単に言えば、「キラキラしたものを追っかけると破滅しますよ」ということだ。
就活でも転職でもそうだが、人気業界・人気業種に行くと不毛な競争に消耗し、本来やるべきことに力を割けず脱落していく者が多い。先に上げた「模倣と競争」のように多くの人はマネをして、多くの人が群がる場所に行き競争を繰り返して消耗する。

光に集まる虫の大群。満員電車に揺られて都心に群がるサラリーマン。これは生き物の性なのかもしれない。

だからこそ理性を働かせて、あえて逆張りすれば大きな利益を得られるのだ。

 

●まとめ

 

以上がこの本を読んで個人的に刺激を受けたことだ。
とくに「 2)神経を研ぎ澄ませよ」はこれからの生き方の指針として基礎となる考え方だと感じた。
何も考えずみんなと同じことをやっていては、自身の価値がどんどんどんどん下がっていく、そういう時代になっていくのだ。

 

by PuANDA

 

 

以下は、関連記事です。

「みんなと一緒」は買い叩かれる時代になったらしい

アホと戦わない方法

ZOZOの前澤氏がこんなツイートをしていた。

 

 

そしてその後にこんなツイートもしている。

 

自分は前澤氏の器の1万分の1にも満たない人間なので、こういう現象を見た時、レベルが高すぎる人がレベルの低い人に絡まれることは社会全体の不利益なんじゃないかなと思ってしまう。

もちろん、SNSは誰もが気軽にコミュニケーションを楽しめる社会を実現したし、普通にしていたら出会わなかった人たちをつなげて、新しい価値を生み出すという役目も果たしている。ジャスティン・ビーバーとピコ太郎の関係なんてまさにそうだ。

ただ一方で、現実が違いすぎる人たちがコミュニケーションをすることで、お互いを理解できず、論争や罵倒の仕合いに発展することも多くある。Hagex氏の刺殺事件は記憶に新しい。

この負の側面に対して何かしら知見はないものだろうかと探っていたら、非常に興味深い本を見つけた。

 

田村耕太郎『頭に来てもアホとは戦うな!』だ。

田村氏はは元参議院議員で、現在は、国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院で兼任教授。

といっても1963年生まれでまだ若い。

ちなみに学歴がすごくて、

早稲田大学商学部卒業、慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営管理専攻修士課程修了(MBA課程)。在学中にフランス高等経営大学院(HEC-ISA)に交換留学。山一證券に新入社員として入社すると、企業買収・合併担当に抜擢され、全社で営業成績第1位となった。イェール大学大学院修士課程を修了し経済学修士、デューク大学ロースクールを修了し法学修士を取得。その後、中欧国際商工学院顧問やシンガポール国立大学リー・クアンユー公共政策大学院フェローも務めている。

だそうだ。

 

こんなキラキラした経歴の人が「アホと戦うな」と言っている。面白そうである。

で、読んだ。読む前は、「アホがいかにアホか」が書かれているのかと思っていたが、内容はそうではなくて、「アホと戦うと損だよ」という懇切丁寧なアドバイスであった。

以下に重要だと感じた4つのポイントを紹介しようと思う。

 

1)アホと戦う人の特徴正義感の強い自信家

 

正義および正義感というのはとっても厄介である。

なぜなら本人は正しいと思ってやっているのでブレーキが利かないし、引き返す正当性も(本人のなかには)ない。

この本でも、アホと戦う可能性がある人物の特徴として、「正義感が強い・自信にあふれる・責任感が強い・プライドが高い・おせっかい」が挙げられている。

正義感が強かったり信念がしっかりしているというのは、いい意味で語られることが多いが客観的に見ればアホに苛つきやすいのかもしれない。「ちょっとの不正も許せない」みたいな。たしかに正義の味方って、結構どうでもいいアホと戦ってるよな。

加えて、正義感が根拠だと自分が間違っているわけがないと思うから、自信がどんどん肥大する。自信が肥大化すると謙虚さがなくなり、脇が甘くなる

自信家はどんどん脇が甘くなっていく。自信を持って成功してきた経験が次への準備を怠らせる。自信があるから未来の想定も甘くなりがちだ。相手を不快にさせるだけでなく、相手の出方を含めた未来の想定をなめてしまい、自分の能力をさらに過信していく。こうして悪循環になっていく。自信のあるときこそ、自信のある人こそ、謙虚にそして危機感を持って事に対応すべきなのは洋の東西、何事にでも言えることだ。

要は、自分が完全に正しいとは思わないことが必要なんだろう。

謙虚さを保つ方法として、私は科学的なアプローチを取り入れるのが効果的だと思っている。

科学的な方法論は、それが間違っているかもしれないという可能性を常に内包しているからだ。正義とか信念という精神的な根拠ではなく、現象やデータといった誰にも参照可能なものを根拠にしている。だから間違っていた場合も、後戻りしやすいし、修正も行いやすい。

主観的な正しさに依拠するのではなく、客観的な正しさを常に追求する謙虚な姿勢が、アホと戦わないためにも必要だ。

 

 

アホに何か言われたら、こう言おう。

 

 

 

 

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれませんね」

 

 

 

 

 

2)張り合うな。自分の目標に集中せよ

 

 

アホと戦う人は知らず知らずのうちにアホを倒したり、アホを説得することが目標になってしまいがちだ。宝を探しに行くことが目標の物語が、いつのまにか延々と敵を倒すための物語に変わってしまうことはよくある。本来の目的を忘れて敵を倒すことばかりに邁進してしまう。これは出世競争やコンペなど、現実でも多くの人が直面しがちな状況だと思う。

著者はこうなる原因は「妙なプライド」にあるという。

たった一度の奇跡のような人生を思い切り使い切るために、最も無駄であり〝百害あって一利なし〟なのが、この妙なプライドである。これを断ち切るには、常に等身大の自分を冷静に見つめ、そこから遊離せず、目標に集中することだ。

マー君こと田中将大投手がニューヨーク・ヤンキースに移籍し、初登板で初勝利を挙げたが、監督含めてプロが絶賛していたのは、その投球内容をはじめとする野球における能力よりも、ピンチになっても持ち上げられても、「決して自分を失わない人間としての成熟度」だった。自分の目標を達成するためには、妙なプライドは天敵である。妙なプライドを持って相手を見下して張り合ったりするのではなく、本当に戦うべきは、要らぬプライドを持った自分である。

Mr.Childrenの歌詞にも、「妙なプライドは捨ててしまえばいい そこから始まるさ」とある。逆に本当の目標が見えていれば、プライドなんかどうだっていいはずだ。

いかに目標地点への距離を縮めるかという個人作業に邁進すればいいだけの話。

よくSNSで延々マウンティングしてる人たちは、きっと本当の目標が見えていないから、延々張り合っていられるんだろう。

 

 

「あんなやつに負けて悔しくないのか!」と言われたら、こう言えばいい。

 

 

 

 

 

「べつに、私の目標じゃないので」

 

 

 

 

 

 

3)絶対必要なのがスルー力

 

 

私はTwitterをやっているが、だいたいフォロワーが3000人を越えてくるとアンチが出現したりクソリプが飛んでくる。(2000人台のときはそんなことなかったのだが)

クソリプを相手にするかどうかがスタンスの分かれ目で、この著者によれば、相手にしないほうが正解ということらしい。

相手にする必要がない人というと、最初に思い出されるのはネットで匿名の上にリスペクトもなしで、非常識なほど攻撃的に絡んでくる人たちが挙げられる。(略)理由は定かではな いが、基本的に時間とエネルギーを持て余しているのだろう。もったいない。あれだけの時間とエネルギーをもっと生産的に投入すればいいのにと、こちらが思わずおせっかいを焼いてしまいそうになる。

これを読むと、しつこく絡んでくる人はもしかするとなにかしらの正義感でやっているのかもしれないと思えてくる。あるいは、相手と張り合おうとしているのかもしれない。

つまり、上述の1)2)で述べた「アホと戦って消耗しがちな人」の特徴と一致する可能性がある。

結局アホと同じ土俵に上がってしまうこと自体、アホとの終わりなき泥試合の始まりを意味しているのかもしれない。アホと交わればアホになるのである。

かつて、あまりにも理不尽でしつこく無礼なことを言ってくるし、許せない表現があったりしたので、私はムキになってこういう人たちに絡み返していたことがあった。しかし、それは 大きな誤りであって、そこから多くを学んだ私は、今はそういう連中は徹底して相手をしてあげないことにしている。

著者によれば、こういうときはスルーするに限るという。たしかにムキになって絡み返しても体力と精神力を消耗するだけである。

そういえば、私が昔いた職場にクレーマー対応の達人がいた。ヒステリックなクライアントに対してひょうひょうと立ち回っているので、一体どうやっているのだと疑問に思い、飲み会のときに聞いてみた。

すると彼は「いずれ小説家になりたいのでクレームやヒステリーをストックしているのだ」と答えた。「なるほどネタにするのか」と驚いたものだが、著者の田村さんにしてみても、その経験が一冊の本になっているのだから、たしかに理不尽な経験はネタになるのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

理不尽な絡み方をされたら、こう思おう。

 

 

 

 

 

「よっしゃ。ネタが増える」

 

 

 

 

 

 

 

4)淡々とやるのが結果を出すための最短距離

 

以上、アホと戦わない方法を述べてきたが、そもそも戦わないことだけを意識していても人生は前に進まない。

この本は「人生の大切な時間をしょーもないアホのために使うな」ということをいろんな観点から述べているが、裏を返せば、その結果、余った体力・時間・精神力を自分のやるべきことに集中しようというメッセージでもある。

つまらない戦いで貴重な人生を無駄使いしないでほしい。倍返しだの、リベンジだのといった言葉が流行るたびに、おせっかいだが、そんなもの相手にするなと思っていた。(略)あんなふうに些細なことに一喜一憂していたらストレスで病気になるだろう。また、一喜一憂するような人にはスタミナがないと思う。一喜一憂はくたびれるのだ。そして、こういう人は安定感がないので相手から信用されにくい。損なことばかりだ。長い人生をじっくり謳歌するためには淡々と生きることだ。

一喜一憂はくたびれる。でも、なぜみんな一喜一憂したがるのかと言えば、短期的に得られる快楽だからだ。巨人が勝った負けた。サムライジャパンが勝った負けた。で、あれだけ大騒ぎできる、それももしかしたら人間に与えられた才能なのかもしれないね。

でも、やるべきことがある人はそんな一喜一憂のお祭りからは抜け出して、さっさと自分の目的地へ歩きだせばいい。

 

 

不毛な一喜一憂大会に駆り出されそうになったら、こう言えばいい。

 

 

 

 

 

「すんません。仕事が終わらなくて…」

 

 

 

 

 

 

 

田村耕太郎『頭に来てもアホとは戦うな!』

おしまい

by PuANDA